お願い
ロシア文化の行く末を放っておけない全ての人たちに!

ロシアの軍で最古の芸術集団の一つである黒海艦隊歌と踊りのアンサンブルは、その歴史の中で幾度もメンバーの減少を経験してきた。 大祖国戦争の時代、また「雪解け」と呼ばれた時代がその例である。 しかしながら今日アンサンブルに対して行われている事は、それら歴史上のどの事件とも比べ物にならない。 今年春に三分の一まで人員が削減されながらアンサンブルがそれまで同様に活動できているのは、ひとえに団員の献身に頼っているためである。 彼らは自らの仕事、すなわちその今や弱った両腕でセヴァストポリにおけるロシア文化の小島を支えるという仕事を愛しているのである。

海軍の一アンサンブルの人員削減という枠を超えたこの問題への注意を惹くため、団員はロシア連邦大統領D.A.メドベージェフ氏に書簡を送りアンサンブルの員数の維持を訴えた。 海軍総司令官教育訓練担当代理F.スムグリン中将から2009年7月24日に届いた回答にはこう書かれている:「団員の高い能力、海軍教育への明白な効果、ロシア市民の愛国心涵養、そして海外に対するロシア文化の宣伝に対する功績を考慮し、ロシア国防省はアンサンブルの員数を維持する事を決定した」。 しかしながら三ヶ月も経たないうちに、アンサンブルは新たに定数の5割への人員削減命令を言い渡された。 今やこのアンサンブルは、「黒海艦隊歌と踊りのアンサンブル」の看板を掲げる資格を有しなくされたと言っても良いであろう。セヴァストポリ軍港第一水兵合唱団が1903年にロシアの大歌手F.I.シャリャーピンから伝えられたものを源流とする我々のレパートリーも、また同様である。

ここで単純な、そして永遠の問いが生じる:「これは誰を利するのか?」。ロシア語圏であるこの地域で、ロシア文化の先導者を滅ぼす事に関心があるのは誰であろうか? 彼らはV.ムラデーリの『伝説のセヴァストポリ』、K.リストフの『セヴァストポリのワルツ』、B.モクロウソフの『誓いの石』をはじめとする、今や軍歌・愛国歌の古典となり、ソ連・ロシア歌謡の金字塔ともいえる作品群に耳も傾けないのだ。

セヴァストポリ市民の圧倒的多数が、ロシア国外で生活しているにもかかわらず自らをロシア人であると認識しているのは公然の事実である。黒海艦隊アンサンブルは、ロシアの栄光を持つこの都市の住民と彼らの大いなる祖国とを結びつける、残された数少ない糸の一本である。そしてこの糸は何者にも、また何があっても断たれてはならないのだ。論点を国の経済危機にすり替えるなど、全くおかしな事なのである。

我々は、長期的視野に立った決定を下しうる市民に選ばれた政府の賢明さを信じている。

我々はD.A.メドベージェフ大統領にお願いします。
我々は我々に対して拍手を送った全ての方々にお願いします: V.V.プーチン首相、S.B.イワノフ副首相、Yu.M.ルシコフモスクワ市長に。
我々はA.E.セルジュコフ国防大臣にお願いします。
我々はA.A.アヴデーエフ文化大臣にお願いします。
我々は、共に幾千もの航海を行い、地中海や大西洋沿岸諸国にロシアを紹介した艦隊司令官、V.P.コモエドフ提督、G.A.スチコフ提督、V.V.マソーリン提督にお願いします。
我々は我々の友であり共演者であるI.コブゾン氏、N.バブキナ氏、A.マルシャル氏、O.ガズマノフ氏、N.ラストルグエフ氏、I.デマーリン氏、その他多数の方々にお願いします。

我々は、状況の改善を働きかけて下さる全ての方々にお願いします:
『声を上げて下さい!』

ロシア連邦黒海艦隊歌と踊りのアンサンブル
(セヴァストポリ)

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